キリン「FSC認証紙」の採用100%を達成

      執筆者:shirai

キリンホールディングスは、2020年末までに酒類・清涼飲料など国内の飲料グループ会社の紙製容器包装に使用する全ての紙をFSC認証紙へ、100%切り替える(限定商品、少量品種、特殊な形状、輸入品等を除く)ことを目指していおり、今回、11月末時点でキリンビールとキリンビバレッジでFSC認証紙の採用100%を達成した。FSC認証とは、木材を生産する世界の森林と、その森林から切り出された木材の流通や加工のプロセスを認証する国際的な機関、FSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)が、その原材料が適切に管理された森林資源および再生資源などから作られ、責任を持って調達されたことを意味するために使用する認証。キリングループでは、キリンビバレッジが2016年に初めて「トロピカーナ250ml紙パック」にFSC認証紙を採用し、FSC認証ラベルをパッケージに配した。キリンビールでも、2017年にビール類6缶パックや「キリン一番搾り生ビールセット」のギフト箱と、順次採用してきた。製品用段ボールもその対象であり、2019年からはお客様へのFSC認証の仕組みの理解浸透と、同グループの取り組みをより広く知らせることを目的に、FSCロゴを視覚的に見つけやすいように、ビール類6缶パックおよび製品用段ボールの天面にも配した。また、容器包装以外でも多くの紙を使っていることから、事務用紙についても2020年末までにFSC認証紙または古紙を使用した紙100%使用を目指すことを宣言。現在では、名刺、封筒、コピー用紙などがFSC認証紙に切り替わっており、今年から新たに「KIRIN」のロゴのついた紙袋にも採用。このような取り組みは、貴重な森林の保全と気候変動問題への対応にもつながっている。同社は、「キリングループ長期環境ビジョン」の中で「水資源」「生物資源」「容器包装」「地球温暖化」の4つの柱を重要なテーマとして掲げており、FSC認証紙への切り替えは「生物資源」と「容器包装」のテーマに該当し、容器包装の材料の持続可能性を高めることで、“持続的な生物資源使用、容器包装使用”を実現するための取り組みとなっている。