キリン「2019年度CDP気候変動」Aリスト獲得

      執筆者:shirai

キリンホールディングスは、環境情報開示システムを提供する国際的な非営利団体であるCDPにより、気候変動「Aリスト」企業に選出され、1月20日に発表された。CDPは、環境問題に高い関心を持つ世界の機関投資家や主要購買企業の要請に基づき、企業や自治体に、気候変動対策、水資源保護、森林保全などの環境問題対策に関して情報開示を求め、また、それを通じてその対策を促すことを主たる活動としている非営利組織。2019年度は、運用資産規模で96兆米ドルに達する525強の機関投資家と購買力規模で3.6兆米ドルに達する125の購買企業がCDPの活動に賛同し、世界の時価総額50%強となる8,400強の企業と世界各地の920強の自治体がCDPを通じて環境問題対策に関する情報開示を行った。キリングループは、「キリングループ長期環境ビジョン」の中で、「生物資源」、「水資源」、「容器包装」、「地球温暖化」を重要な4つのテーマとして定めている。「地球温暖化」については、「2030年までに2015年比で、グループ全体のScope1とScope2の合計を30%、Scope3についても同じく30%削減する」という高い目標を掲げ、「SBTイニシアチブ」の承認を取得。徹底した省エネ活動に加えて、燃料転換の実施、ヒートポンプの導入、太陽光発電や風力発電、水力発電による電力の活用、および排水処理設備から得られるバイオガスを利用した発電などの再生可能エネルギーの活用、容器軽量化や共同配送を含むバリューチェーンでのCO2削減の取り組みなどを進めている。また、気候関連財務情報開示タスクフォース提言に、日本の食品会社として初めて賛同を表明し、シナリオ分析など情報開示を積極的に行っている。今後もキリングループは、豊かな地球の恵みを将来にわたって享受し引き継ぎたいという思いを、バリューチェーンにかかわるすべての人々と共につないでいくために、さまざまな社会課題に対する取り組みを積極的に進めていく。