DAIZ「植物肉の商品開発」でニチレイと資本業務提携

      執筆者:shirai

DAIZは、植物肉の商品開発の分野で協業を進めるべく、冷凍食品大手のニチレイフーズと資本業務提携を締結した。この提携により、DAIZの植物肉原料と、ニチレイフーズの商品開発力・販売力を掛け合わせることで、日本の植物肉市場の拡大を目指す。2050年までに地球上の人口は100億人に達すると予測されており、世界的な人口増加と新興国の経済成長により、2030年にはタンパク質の需要に供給が追い付かなくなる「タンパク質危機」の時代が到来し、代替タンパク質としての植物肉の世界市場は9兆円を超えると見込まれている。しかしながら、これまで植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物であったため、味と食感に残る違和感、大豆特有の青臭さや油臭さ、肉に見劣りする機能性といった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていた。同社は、大豆の味や機能性を自在にコントロールできる同社独自の栽培法である「落合式ハイプレッシャー法(特許第5722518号)」で大豆の発芽中に、酸素、二酸化炭素、温度、そして水分などの生育条件にプレッシャーを与えて酵素を活性化させ、遊離アミノ酸量が増加することで大豆の旨味を引き出している。また、独自の膨化成形技術により他の原料や添加物を何も足さずして、肉の様な食感を再現(特許申請準備中)。大豆特有の異風味の低減、機能性の向上を実現した大豆由来の植物肉原料(ミラクルミート)の開発に成功した。今回の資本業務提携は、植物肉の商品ラインナップの拡大、ひいては「第四の肉として植物肉を食す」という食文化の浸透を目的としたもの。同社は植物肉の供給量を増大させるため、生産体制確立として設備投資の実行を予定している。【会社概要】■商号:DAIZ株式会社(https://www.daiz.inc/) ■代表者:代表取締役社長井出剛 ■所在地:〒860-0812熊本市中央区南熊本3-14-3 くまもと大学連携インキュベータ ■設立:2015年12月14日 ■資本金:1億7,500万円(累計調達額7億円) ■事業内容:大豆由来の植物肉原料の開発・製造・大豆由来の植物肉原料を用いた食品の開発、製造及び販売 ◇ ■商号:株式会社ニチレイフーズ(https://www.nichireifoods.co.jp/) ■代表者:代表取締役社長:竹永雅彦 ■所在地:〒104-8402東京都中央区築地6丁目19番20号ニチレイ東銀座ビル ■設立:2005年1月5日 ■資本金:15,000百万円 ■事業内容:冷凍食品・レトルト食品・缶詰・包装氷等の製造・加工並びにこれらの製品の販売