【11月号】 京橋大根河岸をさかのぼって、江戸の文化と舟運、そして収穫体験の下見。

     

江戸東京野菜への注目度も日増しに高まっている。

そんな中で、東京都農住都市支援センターが一般社団法人になったことから、江戸東京野菜を通して、東京の農業を都民の皆さんに知ってもらいたいと、新たな事業として、都民参加の東京農業の収穫体験や、江戸の食文化を訪ねるツアーなどを実施することになった。

第1回は10月17日に江戸東京野菜探訪バスツアー国分寺・三鷹コース)が実施され、参加された中田哲也氏がブログに掲載いただいた。

第2回は、来年3月20日頃の予定で、このほど、同センターの担当者による下見とコースづくりが行われた。

京橋大根河岸跡の碑の前で打ち合わせ 

江戸庶民の台所を担っていた、京橋大根河岸は、かつて大根が多く入荷した河岸で、江戸川、葛飾方面から亀戸ダイコンや小松菜等の野菜が舟で運ばれてきていた。

東京オリンピックの開催に伴って、京橋川は高速道路になってしまい、当時の面影はない。

その脇の僅かなスペースに京橋大根河岸跡の碑が建っている。ここから西に紺屋橋がかかりその先で外堀につながっていた。

小名木川が隅田川にそそぐ、その先に清洲橋が見える(上)、上流には新大橋(下) 

小名木川は家康が行徳から江戸に塩を運ぶために開削させた運河で、万年橋の先で大川(隅田川)に注いでいて、この地に立つと川の流れはダイナミックで、江戸の舟運による人々の生活が見えてくる。

江戸川や葛飾の農産物、また、銚子や野田の醤油なども小名木川を通って江戸市中に運ばれた。

このあたりに、川の関所「深川口人改之御番所」があって、江戸市中に入る武器などや、江戸から出ていく大名家の婦女をチェックした。

また、芭蕉がこのあたりに住み、ここから奥の細道に旅立っていったとも云われている。

 

  

亀戸ダイコンの説明板が平成9年に、亀戸香取神社に建立されてから、地元商店街による町興しがおこり、割烹升本が「亀戸大根之碑」を建立た。

毎年、三月には福分け祭りとして亀戸大根が参拝者に振舞われる。

 

升本の店の前には、新鮮な亀戸ダイコンが並んでいる。この店の亀戸ダイコンのあさり鍋は美味い。

 

 このコースでは、江戸川の農業後継者達が協力してくれる。 亀戸ダイコンは木村重佳さん、伝統小松菜は小島啓達さんにお願いした。 二人の畑では消費者の収穫体験をさせてもらうことにしている。 尚 小島さんには伝統小松菜を作ってもらうことにしているが市販の小松菜とは形も味も違う伝統小松菜は喜んでもらえるだろう。

 

最後に、小松菜の産土神、新小岩の香取神社で小松菜命名の謂われ、吉宗伝説を学ぶと云うもの。そして、新小岩駅で16時頃に解散の予定だ。

このツアーは、来年の2月頃、東京都農住年支援センターのホームページで募集する予定だ。

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江戸東京野菜は、江戸からの伝統と季節を味わう野菜で、もちろん地場野菜です。

地方からやってくる季節の先取り野菜より、ずっと個性的です。 

(農産物の生育は天候に左右されますので、収穫予定は変わることがあります)

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