日清「食と健康状態の解析モデル」確立に向けた共同研究

      執筆者:shirai

日清食品とPreferred Networks(以下、PFN)は、日清食品が研究を進めている最新の分子栄養学に基づいた「完全栄養食」の進化に向け、「栄養素」と「健康状態」の関係を解析する技術のPoC (実証実験) に取り組んでおり、今回、「食と健康状態の解析モデル」の確立を目指し、本格的な共同研究を開始することで合意した。日清食品は『見た目やおいしさはそのままに、カロリーや塩分、糖質、脂質などがコントロールされ、必要な栄養素を全て満たす食』をコンセプトとして、さまざまな栄養学的見地を参考に、インスタントラーメンなどで培った技術を応用し、独自かつ最先端の食品加工技術を駆使した未来の「完全栄養食」の研究を推進。同社グループ社員83名を対象として2019年に実施した臨床試験では、体重、体脂肪率、BMI、血圧、中性脂肪といった数値に改善が見られたことから、2020年10月の「第27回 日本未病学会学術総会」で臨床試験結果を発表しました。 一方、PFNは、深層学習技術とロボティクスなどの最先端技術の実用化に向け、研究開発に取り組んでおり、同社の強みである機械学習、深層学習などのAI技術で、従来では処理しきれなかった複雑な事象や環境変化に、柔軟かつ高度に対応し、近年では特にライフサイエンスやバイオ・ヘルスケアの分野において、数々のイノベーションを起こしている。今回、両者は、「食」が体に与える影響を科学的かつより精緻に分析、数値化し、「栄養素」と「健康状態」の関係を解析する技術を開発するため、本格的な共同研究を開始することで合意。将来的には、その技術を「完全栄養食」のレシピ開発とパーソナライズ化に応用していく予定となっている