金沢工業大×ハウス「フルーチェのリラックス効果」判明

      執筆者:motoe

金沢工業大学情報フロンティア学部心理科学科の神宮英夫教授の研究室は、ハウス食品との共同研究(実験名:デザートベース作成時の触感がもたらすリラックス効果)において、ハウス食品が発売する牛乳でつくる液体デザートベース(商品名:フルーチェ)が、リラックス効果をもたらすことを確認した。コロナ禍の影響により、家で過ごす時間が多くなっており、在宅勤務などの生活習慣の変化や、気軽に人と会えない状況の中で、ストレスを感じる機会が増えていることが考えられる。そんな中、2020年度のハウス食品の液体デザートベースの出荷数は前年比103.6%と伸長。外出自粛期間において家でのお菓子作りが見直されるなど、スイーツに求められる価値は美味しさだけでなく、作ることでの気分転換やリラックス効果への期待が強くなっていると考えた同研究室では、この度、ハウス食品との共同研究において、牛乳でつくる液体デザートベースの調理・喫食によるリラックス効果の検証を実施。検証は、被験者をデザートベース作成群8名、休憩群5名に分け、心電計の測定結果からリラックス効果を測定。最初に実験内容を教示し、20分間の音声データの文字起こし(課題①)を行った後、「デザートベース作成」または「3分間の休憩」を挟んで、再度20分間の文字起こし(課題②)を実施。その後、デザートベース作成群のみ喫食し、VAS尺度による感性評価を行ったところ、①ただ休憩するよりも、デザートベース(フルーチェ)作成時のほうがリラックス、②「デザートベース(フルーチェ)を作って食べる」と聞くだけでリラックス状態に、③デザートベース(フルーチェ)の喫食中と喫食後には、リラックスと落ち着きをもたらすといった結果を得たという。なお、同共同研究の結果は、5月22日~23日にオンライン開催される「日本人間工学会 第62回大会」にて、神宮研究室の小田島祐平氏(大学院工学研究科システム設計工学専攻博士前期課程1年)が「デザートベース作成時の触感がもたらすリラックス効果」として発表される予定だ。