明治「MI-2乳酸菌に糖尿病発症リスク低減の可能性」

      執筆者:motoe

明治(代表取締役社長:松田克也)および東京大学(総長:藤井輝夫)は、同社が保有する独自素材の乳酸菌「Lactobacillus plantarum OLL2712」(以下、MI-2乳酸菌)を含むヨーグルトを糖尿病予備群の成人が摂取することによりHbA1cが低下することを確認し、同乳酸菌が糖尿病の発症リスクを低減する可能性があることを発見。その研究成果を、2021年6月1~2日に開催された「第25回腸内細菌学会学術集会」にて発表した。なお、同研究成果は、2020年1月31日に国際学術誌の「Nutrients」にも掲載されている。MI-2乳酸菌がHbA1cを低下させた作用機序は、腸管免疫系のIL-10産生を誘導することで内臓脂肪組織の慢性炎症を抑制し、その結果としてインスリン抵抗性(インスリンの作用が低下しているために、インスリン分泌は不足していない、もしくは分泌過剰にもかかわらず、高血糖となる病態)を改善することで糖代謝の悪化を防ぎ、日々の血糖コントロールを良好にした結果であると考えられるもの。また、臨床試験で確認されていることをまとめれば、「MI-2乳酸菌の摂取は、HbA1cが高めの健常成人のインスリン抵抗性を改善し、HbA1cを下げる」ということになるという。