キリン「プラズマ乳酸菌」デング熱様症状の抑制確認

      執筆者:shirai

キリンホールディングスキリン中央研究所は、マレーシアのマラヤ大学(Vice Chancellor Dr. Mohd Hamdi Abd Shukor)・熱帯感染症研究教育センター(略称TIDREC、センター長 Sazaly AbuBakar主任教授)との共同研究で、「乳酸菌L.ラクティス プラズマ(以下、プラズマ乳酸菌)」を2カ月継続して摂取することで、デング熱の主な症状である「発熱」「筋肉痛」「関節痛」「目の奥の痛み」などの累積発症日数を有意に低下させることを確認した。デング熱は、世界的な社会課題であるにも関わらず、未だ決定打となる治療薬やワクチンがない。安全性に問題がなく、医療インフラに依存しない食品を通じてデング熱様症状の抑制を確認した臨床研究結果は画期的な成果であり、デング熱という社会課題の解決策を提示できる可能性を秘めたものとなる。この研究成果は、8月22日の第25回日本渡航医学会学術集会にて発表している。「プラズマ乳酸菌」は抗ウイルス免疫の司令塔を活性化することから、デングウイルスを含む広範囲なウイルス感染症の予防に寄与することが分かっている。今後は、キリンホールディングスとマラヤ大学は「プラズマ乳酸菌」の抗ウイルス効果をデングウイルス以外の熱帯病ウイルスでも検証することなどを目的に、今後共同研究を加速したいとしている。【共同研究概要】 研究実施場所: マラヤ大学熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)内 免疫制御学研究室 (Laboratory for Immuno-Regulation Studies)、派遣研究員:キリンホールディングスより、リサーチフェロー1名を客員教授として派遣、設置期間: 2021年内~2023年12月(それ以後は、事業・研究進展にあわせて延長予定)、研究内容:熱帯感染症に対する免疫学的研究を実施し、当該地域への公衆衛生の貢献を介した 当社ヘルスサイエンス事業の海外事業展開を加速するため、以下内容に取り組む。 ①熱帯病ウイルスに対する「プラズマ乳酸菌」の有効性の確認(非臨床) ②熱帯病ウイルス感染に対する「プラズマ乳酸菌」の臨床研究での効果確認 ③東南アジアにおける研究面からの事業推進サポート