キリン「ヘルスサイエンス研究開発拠点を湘南に集約」

      執筆者:motoe

キリンホールディングス(社長:磯崎功典)のキリン中央研究所(所長:吉田有人)は、ヘルスサイエンス領域の成長を加速するために、茨城県つくば市にある研究開発拠点を、4月1日より湘南ヘルスイノベーションパーク(略称:湘南アイパーク、所在地:神奈川県藤沢市)に集約する。キリングループは、既存事業である「食領域」、「医領域」に加え「ヘルスサイエンス領域」の育成を目指しており、キリンホールディングスでは、キリン中央研究所、飲料未来研究所、パッケージイノベーション研究所で、「食領域」と「ヘルスサイエンス領域」の研究開発活動を行っているが、中でも、キリン中央研究所は「ヘルスサイエンス領域」の研究を担当。特に「免疫」、「脳機能」、「腸内環境」の研究に重点を置き、健康機能性素材や食品の開発を行っている。また、健康状態を自分で簡単に測定できる「見える化」の研究にも取り組み、日常的に疾病の予防が行える習慣づくりの提案や社会への啓発を目指している。グループとして「ヘルスサイエンス領域」のさらなる事業拡大に向けた組織づくりをするため、2020年7月よりキリンホールディングスは協和発酵バイオ(社長:神崎夕紀)との間で研究機能の統合を進めてきたが、その結果、現在のキリン中央研究所の研究開発拠点は、福浦(神奈川県横浜市)、つくば(茨城県つくば市)および湘南(神奈川県藤沢市)の3つに分散している。そこで、キリングループは「ヘルスサイエンス領域」で行うイノベーション創発に向けた活動をさらに加速を図るため、2022年4月より、つくばの研究開発拠点を湘南に集約。これに伴い、協和発酵バイオは茨城県つくば市での研究開発活動を2022年3月末に終了することとなるが、協和発酵バイオ生産技術研究所(山口県防府市)では、2022年4月以降も引き続き、効率的な発酵生産プロセス開発などの研究を進めていくという。