キリン「βラクトペプチドの精神的活力改善効果を検証」

      執筆者:motoe

キリンホールディングス(社長:磯崎功典)のキリン中央研究所(所長:矢島宏昭)は、乳由来の「βラクトペプチドの1つであるGTWYペプチド(以下、βラクトペプチド)」を用いた臨床試験で、日常的にストレスを感じている人のメンタルヘルスや精神的活力を改善することを世界で初めて確認した。同研究では、「日常的にいらいらを感じている」など気分状態に問題を感じている45歳~64歳の健常な中高年齢者層の60名を対象に、ランダム化二重盲検比較試験を実施。βラクトペプチドを含むサプリメントの摂取が気分状態や精神的活力に及ぼす効果を臨床試験で検証したもの。6週間の摂取前後に質問紙によって気分状態を評価し、生体指標として唾液中のストレスマーカーを測定し、その結果、日常の不安感、ストレス知覚度および精神的活力のスコアが、βラクトペプチドを摂取した群ではプラセボ群と比較して有意に改善されたことが判明した。また、ストレス状態を評価する指標である免疫グロブリンA(IgA)もβラクトペプチドを摂取した群では同様に改善が見られた。以上の結果より、βラクトペプチドは「日常的にいらいらを感じている」などの気分状態を改善し、精神的活力が向上することが初めて確認。また、今回の試験では、認知機能改善効果と同じ摂取量で効果を確認しており、βラクトペプチドが脳と心の健康の両方に役立つ可能性が期待されるとしている。なお、同社はこの研究成果を、2022年7月14日~15日に、日本うつ病学会が主催した「第19回日本うつ病学会総会」で発表。また、この研究と関連した成果は、6月17日に行われた「第22回日本抗加齢医学会総会」においても発表され、「最優秀発表賞」に選出されている。