健康ニュース 11月15日号 標語で食生活チェックを

     

 月刊シルバー人材センター発行機関誌に「フレイル予防のための健康食事法」という管理栄養士森由香子氏の記事がありました。

 主旨は、1日に摂って欲しい食品で「かきくけこ」と「やまにさち」というフレーズを紹介しています。

 か・・・海藻類

 き・・・きのこ類

 く・・・果物類

 け・・・鶏卵

 こ・・・穀類・イモ類

 や・・・野菜

 ま・・・豆類

 に・・・肉

 さ・・・魚

 ち・・・チーズ(乳製品)

 もう何十年も前に「まごわやさしい」で食生活管理をしようという動きがありました。

 ま・・・豆類

 ご・・・ゴマ(種子類)

 わ・・・わかめなど

 や・・・野菜類

 さ・・・魚

 し・・・シイタケなど

い・・・イモ類

この「まごわやさしい」は食生活指針として書籍にもなっていました。先日本屋に行ってみたところまだ何冊かあったので驚きました。

何故驚いたかと言いますと、「まごわやさしい」には見逃せない欠点があります。

・主食は何ですか?

・たまごは理想的なたんぱく源と言われていますが・・・

・牛乳は優れた栄養食品ではないですか?

・発酵食品は健康美容に良いと専門家は言っていますが・・。

・動物性たんぱく源として肉類が含まれていません。

そこで考えたのが「こまごたちわやさしいこに」というフレーズで、講演会などでも紹介してきました。

 こ・・・米(ご飯)・穀類

 ま・・・豆類

 ご・・・ごま・種子類

 た・・・卵

 ち・・・チーズなど乳製品

 わ・・・わかめ(海藻類)

 や・・・野菜・果物

 さ・・・魚

 し・・・シイタケなど

 い・・・イモ類

 こ・・・酵母・発酵食品

 に・・・肉類

 最近多くの食事指導者が言っているフレーズに「さあ、にぎやか(に)いただく」というのがあります。

このフレーズは、東京都健康長寿医療センター研究所が開発した食品摂取の多様性スコアを構成する10の食品群の頭文字をとったものです。

食事は家族や仲間と楽しみながら食べようという主旨ではぴったりの標語と考えます。

さ・・・魚

あ・・・油

に・・・肉

ぎ・・・牛乳

や・・・野菜

か・・・海藻類

い・・・イモ類

た・・・卵

だ・・・大豆類

く・・・果物

ご紹介したこれらのフレーズは、特に高齢者と言われている世代では、自分の食事傾向がどのようなものかをチェックするには簡単に利用できる提案ではないでしょうか。

一日の生活の終わり、つまり就眠前の習慣として、今日一日、朝から何を食べたかをチェックすることは、健康管理だけでなく、脳トレにもなることは間違いありません。

カレンダーの余白に「自分は今日一日、何品目の食材を摂ったか」を記録し続けることは、費用も掛けずに出来る健康管理です。この方法は健康長寿を目指すには決して無駄ではないと、高齢者を専門に診ている多くの医師が口を揃えて言っておられます。

 低栄養状態が気づかないうちに始まっているかもしれません。そして低栄養はすぐフレイル状態に直結します!

 この状態を防ぐには、動物性たんぱく質摂取、つまり肉や卵の摂取は不可欠です。こういった意味でも何十年前に流行った説、「まごわやさしい」を実践することは即刻止めるべきでしょう!

 小子は考えました。「何故自分はこのように標語が好きなのだろうか?覚えやすいということもありますが、もしかしたら兵庫県出身だからかもしれないな」という結論に至りました!