第834話 おいしい茶蕎麦

      2023/02/24  

 今年の年越蕎麦コンテストで入賞されましたソバリエの茶蕎麦チーム(宮本学さま、高橋文雄さま、奥平真理子さま、さらしなそば打ち名人廣木和美さま、協力:日本茶アンバサダー協会代表満木葉子さま)による「茶蕎麦の会」が小倉庵」(江戸ソバリエの店)で「茶蕎麦の会」を開かれました。
 その詳細は後日、茶蕎麦チームによって何らかの形で発表される予定ですから、ここで余計なことを申上げるのは控えたいと思います。

 ところで、帰り際に今日の《茶蕎麦》が少し余っているというので、宇治の高級抹茶を3%練り込んだものと、6%練り込んだものの二種類を頂戴しました。
 帰りますと、家の冷蔵庫には四倍希釈の蕎麦つゆと、さらに過日、江古田の丸勝かつおぶしさんを訪ねた折に頂いた、「だしパック(鰹枯れ節+昆布)」がありましたので、その出汁で割ってつゆにし、麺を茹でて、水洗いして、半分食べました。
 あとの半分は、湯通しして《熱盛り》にすれば、香り立ち、色鮮やかだと聞いていましたので、湯通しで食べました。もしかしたら茶蕎麦に(鰹枯れ節+昆布)が合っていたのかもしれませんが、とにかくさらしなそば打ち名人の廣木さんが、高級食材を惜しげもなく使用して打った茶蕎麦というだけあって、いわゆる「口の中の景色」ちがう贅沢な美味しさでした。

 そういえば、来月は《雛蕎麦》の季節です。江戸中期ごろの江戸の商人が愛娘のために江戸蕎麦の職人に《三色蕎麦》(さらしな、海老切、茶蕎麦)を依頼したのが初めだといわれています。
 きっと、湯通しも、さらしな蕎麦もあった江戸中期では、宮本さんや、高橋さんや、奥平さんのような粋な人たちが、さらしなそば打ち名人の廣木さんや、お茶の専門化の満木さんのような方たちに協力を仰いで、変わった江戸蕎麦を楽しんだのでしょう。

写真:坂東製粉のさらし粉と、栃木産の小麦粉

水洗いした茶蕎麦(写真上抹茶3%、下6%)、このあと湯通しして頂く。

(写真:一部田口清美さまのブログから)

〔江戸ソバリエ ほし☆ひかる〕