健康ニュース 4月1日号 コンビニ今昔物語・・・

      2023/05/06  

隣家のインテリ夫人「夕飯の支度中、足りない野菜があったのでコンビニで買ってきました。帰り道でご近所の奥さんにあったのですが、コンビニを利用するなんてお若いですね、って言われましたわ。やはりコンビニは若い世代向きなのでしょうかね」

隠居中の大御所 暈穀菜「それは大きな間違いだね。先入観が化石化していると思った方が良いな。コンビニが日本人の生活の中に深く浸透し始めたと言える1970年代後半のころは、確かに若者が利用していたというデータは残っている。それから半世紀近く経った今、コンビニを利用する客の4割近くは50歳代以上の世代だよ。30歳未満の利用客は35%ぐらいというからね。その奥さんの考えは時代遅れだな」

隣家のインテリ夫人「えっ?そんなデータがあるのですか?私も年寄りよりは若い世代の利用が多いと思っていましたわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「認識を改めなさいね。ジベタリアンという言葉が流行ったころを境に、未成年者の利用は減少、熟年世代の利用者が多くなり始めていたのだね。データははっきりと示しているから・・・」

隣家のインテリ夫人「そういわれると納得せざるを得ないですわ。でもジベタリアンって何ですか?ベジタリアンなら菜食主義者ということは知っていますが・・・」

隠居中の大御所 暈穀菜「1997年ごろに流行った言葉だよ。コンビニの駐車場など所かまわずに地面に腰をついて座り込む若者を意味しているのだね。深夜遅くまで座り込むジベタリアンは、迷惑行為だとして社会問題になったこともあったよ」

隣家のインテリ夫人「コンビニが若者の間でそれほど身近なものであったとも言えるのでしょうか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「確かにそういう事も言えるよ。でも今は、コンビニは熟年世代の生活の場となっている。20歳以下、20歳代、30歳代、40歳代、50歳代以上の人口の割合とコンビニ来店客年代層はほぼ比例しているというデータもある。従って高齢者を無視した品ぞろえなどをしていると、客離れが進み、コンビニとしてやっていけなくなるのだね。面白い話があるが聞きたいかな?」

隣家のインテリ夫人「もったいぶらないで聞かせてくださいな」

隠居中の大御所 暈穀菜「では話そう。ワシの同級生が連れ合いに先立たれ一人暮らしをしているのだ。食事も気の向いた時に食べるといった生活で体重も2~3か月で5㎏以上減ったそうだ。心配した友人が、コンビニ弁当などでの食生活を考えても良いのではと奨めたところ、朝はサンドイッチ、夜は弁当やおかずなどの利用頻度が多くなった。その結果1か月余りで体重が元に戻ったと言っていたよ。毎日だと飽きない?と聞いたところ、色々な種類の弁当があるし、違うコンビニにも行っているので飽きることはないそうだ。高齢者にとっては、油脂成分も多いコンビニ弁当などは、高カロリーでフレイル対策としてはもってこいのメニューだということを実証した形だね」

隣家のインテリ夫人「・・・・・」

隠居中の大御所 暈穀菜
「その顔は、コンビニ弁当ばかり食っていると高カロリーで生活習慣病が心配と言いたいのだね。肥満など生活習慣病を配慮しなくてはならないのは60歳代半ばの働き盛り世代迄だよ。高齢者世代は、生活習慣病よりもフレイル対策に重きを置かなくてはいけないというのが専門家のアドバイスだ。コンビニの弁当で迷ったらカロリーの高い方を選ぶべし!今夜はコンビニのカルビー弁当を食べながら飲もう!冷えたビールが良いね」