伊藤園「ほうじ茶の香りに鎮静効果」確認

      執筆者:motoe

伊藤園(社長 : 本庄大介 本社 : 東京都渋谷区)は、ほうじ茶の香りとその主要香気成分であるピラジン類が、自律神経活動に影響を及ぼし、交感神経の抑制と副交感神経を亢進(こうしん)する作用があることを確認しました。また、脳活動の指標である酸素化ヘモグロビン量が減少し、脳血流の低下も確認され、ほうじ茶の香りに鎮静効果があることが示唆されました。これらの効果は、アンケート評価(VAS法)による主観的な気分の状態でも確認されており、ほうじ茶の香りが「ストレスや緊張の緩和」に有効である可能性が示唆されました。同研究では、ほうじ茶の抽出液とその主要香気成分が自律神経活動や中枢神経活動、主観的な気分に与える影響を検証。被験者は、緑茶の香りが嫌いでなく、喫煙をしない、冷え性でない、薬物治療を受けていない健康な成人20名。試験には、静岡県産一番茶を焙煎したほうじ茶の抽出液と、ほうじ茶の主要な香気成分である3種類のピラジン水溶液を使用しま。また評価項目は、自律神経活動として瞳孔の縮瞳率(副交感神経指標)と末梢皮膚温(交感神経指標)を測定し、中枢神経活動として近赤外線分光法(NIRS)を用いた前頭前野部の酸素化ヘモグロビン量の変化を測定。さらに主観的な気分の状態を評価するために、Visual Analogue Scale (VAS)によるアンケート調査を実施した。なお、これらの試験結果は、学術雑誌「Functional Foods in Health and Disease」に掲載された。