韓国食品研究院「栗の花」老化改善効果 動物実験で確認

      執筆者:shirai

韓国食品研究院のチョン・チャンファ博士の研究チームは11日、栗の花に含まれる成分が筋肉の老化を改善する効果を持つことを動物実験で確認したと発表した。研究チームは6月ごろに栗の木から落ちた栗の花を採取し、抽出物を老化マウスに3カ月間投与。筋肉量は18%増加し、身体活動性は60%、握力は25%それぞれ向上したという。研究では、加齢とともに低下するオートファジー(細胞内の不要物を分解・再利用する機構)の活性を栗の花が回復させたことも確認された。オートファジーはミトコンドリアの損傷を除去し、細胞の恒常性を保つ働きがある。栗の花に多く含まれるエラグ酸は、腸内で抗老化物質ウロリチンAに変換される。実験では血液と組織中のウロリチンA濃度が上昇しており、この物質が筋肉老化の改善に関与したと分析された。チョン博士は「栗の花は健康寿命の延伸やサルコペニア対策に活用可能な素材であるが、食用経験が少ないため、今後のヒト臨床試験と事業化による検証が必要」と述べた。研究結果は国際学術誌「J. Cachexia, Sarcopenia and Muscle」に掲載された。