キリン「環境経営情報開示の環境報告書2025」公開
執筆者:motoe
キリングループは、環境課題の相互関連性とトレードオフを考慮し、統合的な環境経営情報を開示することに注力しているが、本年は、これまでも準拠してきたTCFD提言やTNFD提言に加えて、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が2023年に公表したグローバルなサステナビリティ開示基準であるIFRS S1号およびS2号も参照し、国際的な開示枠組みを積極的に採用。グループのビジネスが短期、中期、長期に直面する環境関連のリスク・機会とその対応戦略、活動内容と成果を一貫して理解しやすい構成へと「環境報告書2025」を刷新した。例えば、キリンビールは、2024年に「氷結®mottainaiプロジェクト」を立ち上げ、「キリン 氷結®mottainai 浜なし(期間限定)」と「キリン 氷結®mottainai ぽんかん(期間限定)」を発売。同取り組みを通じて、「浜なし」約34,000個分と「高知県産ぽんかん」約20万個分のフードロス削減に貢献した。また、Scope3のGHG排出量削減に向けては、オーストラリアのLion(ライオン)傘下の「Stone & Wood」は、Visy、Novelis、Rio Tintoといったサプライヤーとともに、オーストラリアにおける持続可能な容器包装を目指す「Re-In-Can Ation」プロジェクトを2025年に立ち上げ。リサイクルアルミニウムと低炭素の一次アルミニウムを使用した缶を採用することで、GHG排出量削減を目指すという。さらに、キリングループは、2024年より「キリンサプライチェーン環境プログラム」を開始し、自社のみならずサプライチェーン全体でGHG排出量削減に向けた取り組みを開始。2024年の成果としては、同プログラムに賛同するサプライヤー20社とGHG実排出量を相互把握できるようになり、より精緻なGHG排出量削減に向けた取り組みを進められるようになったという。キリングループ「環境報告書2025」:https://www.kirinholdings.com/jp/investors/sustainability/env_report/