「第4回練馬大根引っこ抜き競技大会」に約600人が参加

      執筆者:編集部

12月5日、東京・練馬区平和台のファーム渡戸(農園主:渡戸秀行氏)で、「第4回練馬大根引っこ抜き競技大会」が行われ、練馬区民他約600人が参加した(主催:練馬区、JA東京あおば、後援:(株)農協観光、協力:ねりコレ会、JA東京中央会、JA全農東京都本部)。練馬大根の発祥は、江戸時代。練馬区の関東ローム層の地質が練馬大根の生育に適しており良質な大根が栽培されたが、干ばつなどで昭和時代はほとんど生産されなくなった。平成元年に始まった練馬大根育成事業により復活を果たしたものの、収穫時期は秋1回のみで収穫量が限られるため名前は有名だが、練馬区民すら食べる機会があまりない。学校給食用にと考えたものの、練馬大根は長くて、首は細く、中央が太く、先が細く、抜きにくいため、数千本規模では生産者の負担になる。そこで、楽しみながら消費者に抜いてもらい、練馬大根に親しんでもらおうと始まったのが当競技会だ。選手権の部は1分間で何本抜けるか本数を競い、グループ参加の部は、2分間で抜いた練馬大根の長さを競った。熱戦の末、選手権の部の女性の部1位と総合優勝は、1分間に19本(女性ハンディキャップ5本含む)抜いた埼玉県に住む熊谷朋子さんが受賞し、優勝カップや日帰り農業体験ツアーペア券など多数の賞品を獲得した。3回目の参加となる熊谷さんは、「みんなで土に触れたり、野菜に触れたりして、農業を身近に感じられるのがこの大会の魅力」と笑顔を見せた。参加者が抜いた練馬大根4000本のうち3500本は練馬区内の全小中学校99校の約5万人の児童、生徒の給食に使われる。会場では、JA東京あおば練馬地区女性部による、すりおろした大根と葉(すずしろ)を使ったすずしろ汁が振る舞われたり、練馬大根を加工した商品や練馬産の野菜が販売され、練馬大根の魅力を十分に堪能した。