鮮客萬来(人間交流の社交場) {五夜}
2016/09/27 執筆者:編集部
《外食交友語録》~仕事一途の人生観~ (肩書は当時のまま)
⑲埼南焼肉協同組合・安楽亭〈柳 時元理事長〉
「料理は客一人一人の好みに合わせ、"味はまごころ"という原点を忘れずに、安心して楽しく食べていただくーということを基本理念に展開しているのです。そのための努力は惜しまずに、如何にすれば能率の上がった仕事ができるか、このことを常に考え、即実践することに主眼を置いています。」
⑳武蔵野映画劇場・まわりこまFC本部〈橋本 一郎本部長〉
「消費者、特に女性が好むものをターゲットに絞り込み、そのニーズに対応したメニューを開発しているのです。"京風らーめん"といっても、食べるだけというものではなく、客が自分の店(もの)として自分で考え、選択し、楽しんで食べるーという場の提供、つまり『アイテムショップ』とでも言うべき店づくりを考えています。」
「今後の方向としては、『和風フード』に向かう、と見ています。その中でも女性を中心とする消費者に喜ばれる"商品構成"を作り上げていかなければならないと痛感しています。そのために、女性の食感覚、心理面などありとあらゆる研究もしてきました。とにかくこれからは、"食べる"という意識と感覚、店の雰囲気から欲求、といったトータルの面でのポリシーを確立し、女性一人一人に焦点を当てた展開を考えています。」
【21】喜作〈和田 喜暎社長〉
「和食の心は料理の一つ一つを真心こめて調理することにあります。味付けをはじめからやることが根本で、それが生きた料理となり、お客様に喜ばれるものと思っています。そうした意味からも、原材料の吟味は慎重に行っているのです。ネタの良い時も悪い時もメニューの値段は同じになりますが、うちでは良いものを厳選し、常に新鮮なものを使い、少しでも不審な時は使いません。」
「これからの社会体制は、老齢化社会に移行することは目に見えています。それは和食を手掛けた当初から考えていたことです。老齢化社会になれば食生活も"和風志向"に回帰すると思っています。そこに着目し、一歩一歩堅実に個性のある店作りで和食の店を展開することを決めたのです。」
【22】東食ウインピー〈小林 俊夫社長〉
「当初はレストラン形式で展開してきましたが、もう一つ日本人のニーズにマッチしなかったーというひずみが出てしまったと考えています。導入期でしたので、それも致し方なかったと思っているのですが、これからはイートイン・カウンタータイプの店を積極展開していく方針です。」
「紳士の国・イギリスは、まがいものを嫌う国民性がありますので、商品の一つ一つを吟味し、原材料の品質・味・価格には万全の体制をとっており、清潔さも他店には負けないと自負しております。これからは"地に足をつけた戦略"で、地域に密着した展開を図っていきたいと考えています。」
「味の評判の追求として、差別化をより一層明確にしていくため、『コールスローサラダ』の開発や、朝食メニュー(例えばエッグバーガー)の充実を図っていきたいと考えています。立地戦略では、渋谷、新宿、池袋などを狙い、一方で神田駅周辺には、まだファストフードの店がありませんが、ビール・ワインなど酒と組み合わせたバーガーーショップが適していると思っており、さらには"フローズンヨーグルト"なども今後のメニューでは面白いと考えています。」
【23】キッコーマンレストラン〈溝呂木 稔常務〉
「『コルザ』の根本精神は、"西洋と東洋のミックス"、"新旧のミックス"をホスピタル・マインドで展開することを念頭に置いています。基本の"醤油ベース"は、過去も現在も未来も、一貫して通すことはもちろんです。基本的な経営ポリシーは、あくまでも日本の味の提供ー言わば、"より豊かな、より楽しい食事とは何か"を指針に、新しい食生活の創造を叫んでいる訳です。外食と言っても、家庭内食事に取り入れられるよう、さりげなく浸透していくーことを目指しています。」
「次に"醤油・肉・ワイン"の三本柱を提案、如何に食事とワインを融合させるかを追求しています。コルザの方向性としては西洋料理を中心に、和食の味"醤油"をベースにした展開を図り、個性のある味わいのワインと融合させ、庶民感覚の料理の提案を行っていきたいと考えています。」