全清飲「自販機リサイクルボックス異物低減」実証実験
執筆者:motoe
清涼飲料業界は、プラスチック資源循環を促進するため、ペットボトルのリサイクルに取り組んでいるが、全国清涼飲料連合会(東京都千代田区、会長:米女太一)は本年、異業種連携による新たな取り組みとして、「自動販売機リサイクルボックス異物低減プロジェクト2021」をスタート。新機能のリサイクルボックスを用いた実証実験を、農林水産省の支援で静岡県浜松市、愛知県岡崎市、三重県からの受託を受け、同県津市で順次行う。あお、同実験は清涼飲料業界の枠を超え、日本たばこ産業が啓発の協力、ラベルメーカーのフジシールインターナショナル、キャップメーカーの日本クロージャー、リサイクルボックスメーカーのアートファクトリー玄が参画し、実証実験は日本自動販売協会の協力のもと実施される。清涼飲料水の中でもペットボトル飲料は76%(生産量ベース)のシェアを占めることから、清涼飲料業界は、2030年までにペットボトルの100%有効利用(2018年11月)、ボトルtoボトル比率50%(2021年4月)を宣言し、プラスチック資源循環の促進に取り組んでいる。この取り組みを加速するためには、使用済みペットボトルの確実な回収ときれいな状態で集めることが重要となる。しかし、リサイクルボックスの中身は、約3割が清涼飲料空容器以外の異物であることが課題となっており、異物を低減することで、リサイクル現場での分別作業の効率化が図られ、品質や量が改善されるという。さらに今回、ペットボトル単体だけでなく、キャップ、ラベルの分別回収も進めることにより、カーボンニュートラルの実現も図られる。今回のプロジェクトの検証結果を踏まえ、新機能リサイクルボックスを業界で初めての汎用型リサイクルボックスとして、2022年秋に業界統一仕様を目指しており、異物低減を実現し、回収現場から始めるペットボトルの資源循環に取り組むという。新機能リサイクルボックスの特徴は、下向き投入口による脱ゴミ箱で、■遠望から投入口が見えない。下からの入れにくさ、飲み残しのカップが投入できない、■投入口はペットボトルが入るサイズに最小化。ゴミの投入を排除、■脱ゴミ箱の色彩。SDGs11 「住み続けられる街」のオレンジ色、■2022年業界汎用型の普及を目指し、2020年度のスチール製からプラスチック製へ、■大きな異物の投入を防止するため上部と下部を結束バンドで固定、など。