第806話 江戸ソバリエに感謝状
日本蕎麦会議所(現理事長:吉田修)という特定非営利活動法人の団体があります。
『蕎麦春秋』の編集長だった四方洋さんが立ち上げた蕎麦愛好団体です。
その交流会が久しぶりに、小松庵本店(駒込)で開催されました。勉強会として、小松庵の蕎学洞(工場)見学と、農水省農産局地域作物課の水野秀信様の「そばをめぐる状況について」のご講演。そして大江沙那さんのヴァイオリンと西本咲希のピアノ演奏会に、食事会。この食事会の前に、小生が感謝状を頂くことになりました。
最初に話をいただいたとき、私ごときにと思いましたが、「江戸ソバリエ」が認められたのだと思い直して、ありがたく頂戴することにしました。
重ねて大正11年(1922年)創業の小松庵様は、今年の令和4年(2022年)で創業100周年にあたります。
ある意味では、相祝いとなった今日の御献立は、蕎麦、寿司、鰻、天麩羅(今日は代わりの揚げ物)の江戸四大食と、ポタージュ、ムース、チーズの洋の料理を織り交ぜたものでした。
《御献立》
先付
冷製かぼちゃの蕎麦ポタージュ
前菜
蕎麦ムース 鴨つくねチーズ焼 鰻ざく
変わり蕎麦
蕎麦寿司三種 雲丹 いくら ずわい蟹
揚げ物
串揚げ四種
国産牛ヒレ 車海老
玉葱 茄子
蕎麦
生粉打ちせいろ 栃木県益子町産常陸秋そば
日本の蕎麦は、江戸中期に「江戸蕎麦」という形で標準化されたからこそ、麺の王者として不動の地位を得たことは蕎麦界では知られています。
小松庵様は、その江戸蕎麦を新しく「東京蕎麦」という形にしようと尽力されています。それは経営のやり方、出店計画、店舗設計に現れ、そして上の御献立のような工夫にも反映されています。
そして見回せしてみれば、そういう蕎麦屋さんが各地でご尽力されていることも確かです。江戸ソバリエは、そういう江戸蕎麦、東京蕎麦、日本蕎麦の蕎麦屋さんを応援していきたいとあらためて思いました。
なお、駆けつけていただいた江戸ソバリエの砂野ご夫妻様、小池さま、齋藤さまに心か御礼申し上げます。
〔江戸ソバリエ協会 ほし☆ひかる〕