滋賀県「鮒ずし漬け込み講習会」7月より県内各所で開催

      執筆者:shirai

滋賀県の漁業組合や県の施設等は、郷土料理「鮒ずし」の漬け込みが県内各地で始まることを受け、一般参加可能な「鮒ずし漬け込み講習会」を7月より開催する。鮒ずしは、日本最古の鮨といわれる熟れずしの一種で、主に琵琶湖で捕れるニゴロブナをご飯に漬け込んで発酵させる伝統食。昔から県内の家庭では、春の産卵期の鮒を塩漬けしていたものを土用の日にご飯に漬け込み始め、乳酸発酵の進んだ正月に樽を開け食卓を彩らせるなど、ハレの日の御馳走として親しまれてきたが、近年、ニゴロブナの漁獲量の減少等に伴う価格の高騰により高級品としてのイメージが定着している。同県では、鮒以外にも琵琶湖で捕れるアユやハスなどの様々な魚を熟れずしにして食べる文化が受け継がれており、今でも保存食としてだけでなく、神事や祭の際に神饌や直会として用いるために県内の家庭で漬けられるなど、人々の暮らしに密接に関わっている。発酵させることで魚を頭から尾まで丸ごと食べられる熟れずしは、良質のタンパク質源、脂質源であるとともに、カルシウムを豊富に摂取できる食品でもあり、特に、鮒ずしは良質の乳酸菌を豊富に含んだ発酵食品であることから、お腹の調子の悪い時や体調の悪い時に薬代わりに食べる、といった昔からの風習もある。滋賀県内で開催される主な鮒ずしの漬け込み講習会は、7月~8月末にかけて滋賀県漁協協同組合連合会が県内各地で開催する「ふなずし飯漬け講習会」のほか、琵琶湖博物館にて7月28日に開催される「初心者のためのふなずし作り体験」、竜王町観光協会が7月15日と16日の2日間、竜王町役場で開催する「鮒寿し漬け込み体験」がある。【ふなずし飯漬け講習会】 ■日程:7月~8月末 開催場所によっては日程が異なる。 ■場所(主催):県内各地(滋賀県漁協協同組合連合会) ■詳細:http://www.jfshiga.com/funazushi.html#funazushikosyu 【初心者のためのふなずし作り体験】 ■日程:7月28日(土) ■場所(主催):琵琶湖博物館 ■詳細:http://www.biwahaku.jp/events/event/20180728_funa-zushi-tukuri 【鮒寿し漬け込み体験】 ■日程:7月15日(日)16日(月・祝) ■場所(主催):竜王町役場(竜王町観光協会) ■詳細:http://www.rmc.ne.jp/dragon-kanko/bosyu/b-funa.html