健康ニュース 6月1日号 「お茶を飲みながら・・・」

      2016/07/01  

隣家のインテリ夫人「新茶を買ってきました。先生にも新茶を楽しんでいただこうと思ってお持ちしましたわ」

隠居中の大御所 暈 穀菜「それはありがとう。さっそく一服いただこうかね。新茶はカテキン(渋み成分)とかテアニン(旨味成分)、カフェイン(苦み成分)という健康的な成分が多く含まれている。昔は薬でもあり貴重品扱いだったんだよね。うん、これは旨味もあって美味しいよ」

隣家のインテリ夫人「先生に満足いただけるだけで嬉しいですわ」

隠居中の大御所 暈 穀菜「新茶を飲むと何年も長生きできそうだよ。ところで最近ペットボトル入りのお茶が盛んに宣伝されているよね。まぁお茶に違いはないだろうが君らはどう思っているのかな・・・」

隣家のインテリ夫人「外出した時などは熱中症予防のためとか水分補給の意味で、清涼飲料よりもいいと思っていますが・・・」

隠居中の大御所 暈 穀菜「その通りだよね、お茶にはさっきも言ったように体に良い成分が含まれているからね。ただペットボトルのお茶の場合は、これらの成分は半分から1/5ぐらいになるという報告もあるからね。但しビタミンCだけはペットボトルのお茶の方が3倍近く多いのを知っているかな。何も気にせず飲んでいるだろうから知らないだろうな」

隣家のインテリ夫人「今まで気にしたことは全くないですね」

隠居中の大御所 暈 穀菜「ペットボトルの商品は製造後何日たって飲まれるか、分らないので酸化防止目的でビタミンCが添加されているのだよ」

隣家のインテリ夫人「へぇー、知らなかったです。では、家で入れたお茶をペットボトルに移して持ち歩くと、ビタミンC補給は期待できないのですね」

隠居中の大御所 暈 穀菜「そういうことだな。それよりも家で入れたお茶をペットボトルに詰めて長時間持ち歩くのは衛生上問題があるかもしれないな。宵越しのお茶は飲むなということを聞いたことはないかな」

隣家のインテリ夫人「はい、子供のころからよく聞かされていましたが、その訳は良く分かりません」

隠居中の大御所 暈 穀菜「その理油はね、お茶に含まれているアミノ酸が時間とともに腐敗し始めるからだよ。殺菌効果のあるカテキンや、タンニンには抗菌作用もあるといわれているが、酸化しやすく味も落ちてしまうからね。さらにお茶のアミノ酸が腐敗して、それを飲むと胃腸がおかしくなったりもするのだね。お茶は入れたてを飲むのが一番といっても良いだろうな。もう一杯いただこうかな」

隣家のインテリ夫人「なるほどそんな理由があったのですね。何も考えずに飲んでいましたが・・・」

隠居中の大御所 暈 穀菜「ところで君のバーさんはいくつになった?茶寿を迎えられるといいね」

隣家のインテリ夫人「祖母は今年で95歳ですわ。白寿は知っていますが茶寿ってなんですか?先生の創作語ですか?」

隠居中の大御所 暈 穀菜「いや、昔から言われている言葉だ。ただ茶寿を迎える年寄りは稀なのであまり知られていないのも事実だね。茶という文字は、+が二つ、昔の草冠だな。それと八十八でできている。20+88=108だから百八歳を茶寿と言ってお祝いをしてきたのだね。では君のバーさんが元気で茶寿を迎えられるよう祈念の一杯をやろう。冷酒に上等の抹茶を少し入れて飲むと病み付きになりそうだよ。肴はこごみのおひたしがぴったりだよ」