農水省、新燃岳の噴火に伴う降灰等による農作物被害等に対する技術指導を徹底

      執筆者:編集部2

農林水産省は、1月28日、新燃岳の噴火に伴う降灰等による農作物被害等に対する技術指導の徹底を、宮崎県・鹿児島県等の関係県に対し生産局長名の文書により九州農政局を通じて依頼した。鹿児島と宮崎の県境にある霧島山の新燃岳が本年1月19日から噴火。現在、その降灰による宮崎県・鹿児島県等の周辺地域の野菜、果樹、茶等の農作物への影響が懸念されている。特に、降灰等が農作物に長期間付着すると生育に影響を及ぼし、生育不良や野菜の品質が低下する恐れがあるため、払落とし及び散水等によりできるだけ速やかな除去が必要となる。また、火山灰のpHや成分の分析を行い、強酸性の場合はアルカリ資材(石灰等)を土壌に施用し中和したり、降灰は、乾くと固まりやすくなることから、土壌への降灰の堆積量が多いところでは除灰を検討している。さらに、畜産に関しては、火山灰を多く含む飼料の給与は下痢等を起こすことがあるため、降雨や風による除去状況を踏まえて収穫を行うとともに、付着していないものと混合して給与することなどにより飼料中の火山灰の低減に努めるよう指導した。