日清製粉「高食物繊維小麦商品の研究開発」に着手

      執筆者:motoe

日清製粉グループの日清製粉(社長:山田貴夫)は、健康に役立つ小麦の開発と商品化を手掛ける ARISTA CEREAL TECHNOLOGIES PTY LTD(本社:オーストラリア シドニー、CEO:Eric Vaschalde、以下 ARISTA社)と、一般的な小麦と比較して約5~10倍の食物繊維を含む高食物繊維小麦(ハイアミロース小麦)の輸入・販売に関して共同で取り組むことを発表。同社では今後、国内における独占的なARISTA社のパートナーとして、高食物繊維小麦を活用した健康に役立つ商品の研究開発を開始する。ARISTA社が開発した高食物繊維小麦は、20年以上に及ぶ研究開発を経て、自然交配により育種された、難消化性澱粉(レジスタントスターチ)を非常に多く含む小麦。難消化性澱粉とは「健康なヒトの小腸内で消化吸収されない澱粉及び澱粉分解物の総称」と定義され、食物繊維の一種とされている。この高食物繊維小麦を小麦粉にした際、一般的な小麦粉の約5~10倍の難消化性澱粉、すなわち食物繊維を含むことになる。食物繊維は、物理的に腸管を刺激すること、およびプレバイオティクス効果を介して、健康機能に寄与することが知られており、プレバイオティクス効果には、①食後血糖値上昇抑制、②腸内環境の改善、③脂質代謝改善、などの効果が報告されています。食物繊維の摂取推奨量は、「一般成人で1日当たり男性21g以上、女性18g以上」とされているが、実際には15~20g しか摂取できていないとの調査結果もある。現在、様々な食品に使用されている一般的な小麦を、この高食物繊維小麦に置き換えることで、不足している食物繊維を美味しく、容易に摂取できるようになることが期待されるという。