健康ニュース 1月1日号 足の8020運動とは

     

隠居中の大御所 暈穀菜「君は物知りと思うから聞くが、8020運動というのは知っているよね」

隣家のインテリ夫人「8020運動とは、80歳になっても自分の歯を20本 持っていよう!という歯医者さんが中心にやっているキャンペーンでしょう。それがどうしたというのですか?また何かいちゃもんをつけようというのですか?」 

隠居中の大御所 暈穀菜「いや、間違いなく歯医者さんが中心にやっているキャンペーンだね。確認したかったのは、足の8020運動も知っているかなということだ」  

隣家のインテリ夫人「足の8020運動ですって?初めて耳にしますわ。先生が勝手に言っているのではないですよね?」    

隠居中の大御所 暈穀菜「歯の8020運動に比べると足の8020運動はあまり知られていないよね。マスコミもあまり報道しないからやむを得ないと思うよ。でも歴とした健康管理のための標語だよ。益々高齢化社会が進むと思うから、この足の8020運動も認知度が広がっていくと思っているのだがね」

隣家のインテリ夫人「前置きは分かりましたわ。足の8020運動が大切と言い切る根拠をお聴きしたいですよ」

隠居中の大御所 暈穀菜「足の8020運動は、医療法人下北沢病院の久道勝也医師が提唱したもので、80歳になっても20分間はきびきびと歩くことを目標とした標語なのだよ。これから先認知度は深まっていくと考えているのだよ」

隣家のインテリ夫人「そうですか。初めて耳にする言葉ですわ。でもおっしゃっていることは何となく理解できますわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「もう少し詳しく話しておこうかね。足の8020では具体的な歩行速度は示していないよ。速度を決めると、高齢者の体力や健康状態によっては頑張らなくちゃ!と無理をする人が出ないとも限らない。この無理をするということが、けがなどに結びつくので速度は決めていないというわけだね。リスクは避けようというのが鉄則だから理解できるだろう。分かりやすく言うと、ゆっくりでも良いから体調に合わせてきびきびと歩こうというのだな。それと何らかの事情できびきびと歩けない人は、トレーニングを続けることでいつかは20分間、きびきびと歩けるようになることを目指すという気落ちを持ち続けることが大切だよ」

隣家のインテリ夫人「よく分かりますわ。でも速度の目標はあっても良いのではないですか?そのほうがやりがいも出るのではないかしら?」

隠居中の大御所 暈穀菜「関連のコラムでは次のように説明しているよ。80歳の人でも、たとえ時間がかかってもフルマラソンを走り切る人がいる。一方では70代でも1㎞も歩けばヒーヒー言う人もいる。こういう人たちのことを考えて歩行速度は考えなくても良いとしたのだね」

隣家のインテリ夫人「思いやりのあるキャンペーンですね」

隠居中の大御所 暈穀菜「この足の8020運動は、結果として健康寿命に結びついていることは分かるだろう?それと医療費削減や社会保障費削減にも結び付いていくことは疑いのないことだ」

隣家のインテリ夫人「確かに自分の足で歩くということは健康に欠かせないことですね」

隠居中の大御所 暈穀菜公益財団法人長寿科学振興財団では、健康のために65歳以上の男性は7000歩、女性は6000歩のウオーキングを薦めている。うっすらと汗ばむ程度の早歩き、息が弾む程度のペースでの歩行を進めているから参考にすると良い。では明日からのウオーキングを楽しむために前祝だ!肴の準備を頼むね!」