雪印メグミルク「牛乳の香気成分に脳の鎮静効果」発見
執筆者:motoe
雪印メグミルク(東京都新宿区、代表取締役社長 : 佐藤雅俊)は、十文字学園女子大学小長井ちづる准教授との委託共同研究で、牛乳の香気成分に脳の鎮静効果があることを明らかにした。食品の香りの中には、脳機能を安定化、鎮静化させる効果をもつものがあることが知られているが、同研究では、牛乳の新たな価値を見出すため、牛乳の香りに着目。牛乳の香りが脳の働きに与える影響を、蒸留水を比較対照として、脳波測定(脳波背景活動、事象関連電位P300)および心拍測定、主観的評価法にて確認した。その結果、牛乳の香りを嗅いだ際は、脳の働きが安定した状態を示す値(α2波パワー値)が、後頭部で有意に高かった。この結果は主観的評価において匂いを知覚できた人、できない人に関わらず相違がなかったという。このことより、牛乳の香りには脳の機能を安定化させる効果(鎮静効果)があること、また、その効果は牛乳の匂いを知覚できるか否か、あるいは匂いが好きか否かに関わらず観察されることが示された。なお、同研究の成果は、3月4日から8日まで開催された「日本農芸化学会2025年度札幌大会」において発表された。