会社勤めの娘はストレス解消に年に1回10日間ほどの海外旅行をする。
私はそれに合わせてフォトライブラリー用の写真撮影に行く。
3日、4日ほどの短い海外旅行を含めると今年3回目となる今回はクロアチアとスロベニアを巡った。
旅の楽しみの一つはその国の食べ物である。
旅の始めの食事はルフトハンザ・ドイツ航空の機内食。
機内食ではもともと完璧な味を求めることは無理であることは承知しているが狭い機内での楽しみといえばやはり食事、美味しいものをいただきたい。
2か月ほど前にカンボジアに旅行した時のベトナム航空の機内食がとてもおいしかったことを思い出し、ついつい期待してしまった。
ルフトハンザ・ドイツ航空の配られたメニューには前菜ミックスレタス、トマト、モッツァレッラチーズ、主菜はミラノ風鶏肉のピカタ、ラタトゥイユ、トマトソーススパゲティ、デザートはトロピカルフルーツサラダと記載されていた。
舌を噛んでしまいそうなラタトゥイユとピカタはどんな料理なのか。
しばらくの時間を経て配膳された料理は見た目も味も期待したほどではなく残念だった。
食欲をそそる色彩に欠き、また味が交わり過ぎて野菜も肉も本来のうま味が生かされていないように感じた。
帰国してから調べるとラタトゥイユは野菜や、香草などをオリーブ油で炒め、トマトを加えてワインで煮て作ったものであることが分かり、うまみを引き出すためにベーコンやニンニクを入れたりもするらしい。語源はフランス語のTouiller(かき混ぜる)で、Rata-は軍隊言葉で「ごった煮」という意味とあった。
まさしく機内で出された料理はごった煮そのもの、野菜は見る影もなく色を失い、味は混じりあっていた。
ピカタは薄切りの肉などに塩コショウで下味をつけてから小麦粉をつけ、パルメザンチーズを混ぜた溶き卵をからませてソテーしたものだということが分かった。
目的地スロベニアとクロアチアについてから宿泊先のホテルや観光地のレストランで何度もお目見えしたのは離乳食のようにドロドロに変身した"ホーレン草"。
実際のところ本当の正体は何か分からないのだがツアー客の大多数の意見でそう結論づけられたしろものである。
唯一最終日クロアチアの首都ザクレブのレストランで食べたザクレブ風カツレツはおいしかったと言える。
カツといっても数枚のハムを筒状に丸めパン粉をつけて油で揚げた単純な料理。
海外旅行ツアーでは現地の移動はバス利用が多い。
旅の疲れと長時間のバス乗車で胃の負担は多くなるにもかかわらずつい食べ過ぎて体調を崩すことがあるが、今回は過度な食欲に襲われず"胃には優しい旅"になったようだ。
海外旅行中に日本食を懐かしむということは無かったが、今回は繊細な味と色使いを大切にする日本の料理を再確認できた旅になったと感じている。
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