第308話 時を駆けるソバリエ
【挿絵☆ほし】 つい先日、縁あって大正期の蕎麦打ち名人・村瀬忠太郎のお孫さんとお会いして、一緒に幻の「日月庵 やぶ忠」跡を訪ねた。その詳細はプライバシーに関わるからここでは述べないが、これまでも私はこうした「歴史を駆け抜…
【挿絵☆ほし】 つい先日、縁あって大正期の蕎麦打ち名人・村瀬忠太郎のお孫さんとお会いして、一緒に幻の「日月庵 やぶ忠」跡を訪ねた。その詳細はプライバシーに関わるからここでは述べないが、これまでも私はこうした「歴史を駆け抜…
~ Lovin’you♪ ~ 自宅のマンションで、恵子はシャワーを浴びていた。 今日は、恵子の人生にとって、一番大切な日となった。特に晴海埠頭にいた時間は、ほとんど話をしていないというのに、野中の心と深く交わり、堅く…
【☆ほし絵】 ~ 池袋演劇祭から ~ ☆池袋演劇祭 豊島区では9月に「池袋演劇祭」が催されている。今年は第27回目に当たり、池袋・大塚界隈にある17の劇場で51の公演がある。 いずこも満席、ほとんどが女性客、かつ若い人だ…
~ Lovin’you ♪ ~ 築地の高級マンションの一室だった。 恵子はステレオのスイッチを回し、何枚かのレコードの中から何となくペギー・リーを選び、盤をターンテーブルに乗せて回転する溝にピックアップをそっと置いた…
~ Mr.Wonderful ♪ ~ 銀座5丁目の〔クラブ恵子〕が入っている白いビルの前でタクシーが停まった。車から下りてきたのは、野中健とキリスト大学病院の山田教授と東京国際総合病院の河村部長だった。 先ほどまで三…
【紅い蕎麦の花☆ほし絵】 蕎麦交流のため、江戸ソバリエの仲間7名が9月3日から「リトル・チベット」とも呼ばれるインドのラダックへ行って、今日10日の朝、無事に帰国された。 めったなことはあるものではないが、「念のために」…
~ Mr.Wonderful ♪ ~ カーステレオから、ライオネル・ハンプトンのヴァイブラフォーンの音が転がるように流れていた。 野中健は〔スカイライン〕のハンドルを軽く握りながら、自宅へと向かっていた。大村病院の接…
~ Mr.Wonderful ♪ ~ 名前の由来は定かではないが、東京の下町に稲荷通りという道路が通っていた。道路のメインは手前で右手にカーブしていたため、車はみんなそちらの方へ流れていたが、道路は直線にも伸びていた…