フードボイス記事ニュース

第92話「天城越え♪」

   「葉がつやつやしい青の山葵を、背負い枠一ぱいに負って、山から裸馬を走らせて来る彼女は、緑の朝風だった。」  川端康成の小説『温泉宿』の一節である。若くて野性的な女(お滝)を「緑の朝風」と表現し、山葵の清冽さと重ね合…

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第91話 月は東に日は西に

蕎人伝⑧与謝蕪村    「蕪村居」という粋な名前の店がある。江戸ソバリエさんが開いた小岩の蕎麦屋である。いつかその店に行った帰り、総武線の駅から見る西の空がオレンジ色に輝いていたことがあった。  「菜の花や 月は東に 日…

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第89話 「祖谷の粉ひき節♪」

  お国そば物語⑤祖谷蕎麦     ☆祖谷の粉ひき唄   祖谷のかずらばしゃ 蜘蛛のゆの如く 風も吹かんのに ゆらゆらと  吹かんのに 吹かんのに 風も 風も吹かんのに ゆらゆらと ♪                  …

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第86話 江戸蕎麦めぐり⑤

  老舗にみる暖簾のタイプ   これまで巡ってきた砂場、更科、藪、一茶庵をもう一度振り返ってみよう。  先ず砂場であるが、いちおう砂場には南千住砂場(長岡家) という本家があり、そのなかから虎の門砂場(稲垣家)、室町砂場…

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第85話 静寂の美

   ☆青磁の潤い 白磁の輝き   好きな者は好きな物を見ただけで胸がどきどきする。  戸栗美術館の階段を上がっていった2階のすぐの部屋に、青磁に花を描いてある皿が飾ってあった。「きれいだ!」と私は目を奪われてしまった。…