第176話 江戸蕎麦料理 ― 冬の章
《 蕎麦膳 》八 ☆江戸蕎麦料理研究会 「女性客は手ごわい」。これは神楽坂『東白庵 かりべ』の店主の言葉である。 説明を加えれば、女性客は、日本酒、おつまみ、料理、蕎麦はもちろん、蕎麦湯、デサートまですべて美味…
《 蕎麦膳 》八 ☆江戸蕎麦料理研究会 「女性客は手ごわい」。これは神楽坂『東白庵 かりべ』の店主の言葉である。 説明を加えれば、女性客は、日本酒、おつまみ、料理、蕎麦はもちろん、蕎麦湯、デサートまですべて美味…
食の思想家たち 九、山田詠美 山田詠美氏の「間食」という小説だった。本を手に取ってパラパラと捲ったとき、〈蕎麦〉という字が目に入ったから、読んでみた。しかし残念ながら、山田詠美氏と蕎麦は似合わなかった。 次は同じ…
蕎麦、文学、音楽-1 ― 彼女は飯田橋で右に折れ、お堀ばたに出て、それから神保町の交差点を越えてお茶の水の坂を上り、そのまま本郷に抜けた。そして都電の線路に沿って駒込まで歩いた。ちょっとした道のりだ。駒込に着いたと…
季蕎麦めぐり(十二) 大晦日の喧噪と元日の厳粛さ、そしてそれを分ける除夜の鐘と年越蕎麦、それは日本ならではの独自の雰囲気を醸し出している。 年越蕎麦というのは江戸中期ごろから続く風習とされているが、発端は諸説紛々…
☆元禄時代の蕎麦切 12月といえば、赤穂義士の討入だ」、と言うのは歴史ファンだけだろうか? その四十七士の中で、とくに有名な男が大石内蔵助と堀部安兵衛だろう。この二人は、かつての常勝軍ジャイアンツの川上監督と長嶋…
《 蕎麦膳 》七 江戸時代、懐石料理の後段で蕎麦切を食したことは知られている。たとえば、茶人である松屋三代(久政、久好、久重)が記録した『松屋茶会記』(1533~1650)の、「久好茶会記」(1586~1626)に…
《 蕎麦膳 》六 「蕎麦のコース料理」も、最近はわりあい知られるようになってきたが、近代において熱心だったのは『並木藪』の堀田勝三(1887-1956)や『一茶庵』の片倉康雄(1904-1995)であったことは前にも…
☆はしがき 縁あって、アイヌ民族舘の舘長さんから「祭祀用のイクパスイ」の写真を頂いた。その御礼を申し上げているうちに、「近々、虎ノ門の文化庁で会議があるため上京する」とおっしゃる。もっと詳しいことを知りたかった私は、…