第204話 江戸蕎麦めぐり⑧
「一茶庵」を歩く 《蕎麦膳》十一 「私に何ができるか?」 時々、蕎麦についてお話をしなければならないことがあるが、そういう場合にそう自問することがある。 先日、「一茶庵」の略史を話さなければならなかった…
「一茶庵」を歩く 《蕎麦膳》十一 「私に何ができるか?」 時々、蕎麦についてお話をしなければならないことがあるが、そういう場合にそう自問することがある。 先日、「一茶庵」の略史を話さなければならなかった…
食の思想家たち二十、張堂完俊師 人との出会いが物事を決定するというのはひとつの真実であろう・・・。 調布の深大寺というお寺の門前に、ズバリ「門前」という蕎麦屋さんがある。そこのご店主浅田さんとはもう十数年のお付き合い…
― 献上品からブランドへ ― 「時献上、五月三日 御盃台、三月 鮒鮎、五月 氷餅、暑中 寒瀑蕎麦、御礼干鯛、五六月内 巣鷹、寒中 雉子」。 1852年刊の『大成武鑑』(出雲寺刊行)という史料にそう記してある。 …
食の思想家たち十九、村瀬忠太郎 「蕎麦は大衆の食べ物だ」と、勘違いしている方がよくいらっしゃるが、それは明治以降のことで、江戸時代はそうとはかぎらなかった。 「更科蕎麦」伝説でも大名蕎麦があったことが知られてい…
食の思想家たち十八、伊藤汎先生 「食材と道具と料理法と食べ方がセットになってはじめて、食は定着する」と私の先生である伊藤汎先生(「長浦」当主)に教えられた。 われわれのことだから、当然ながら蕎麦から見ての文明論で…
ここはお江戸日本橋。といっても昭和通りを超えた3丁目、辺りはビジネスビルが犇めいている。その一角に「藪伊豆」がある。定期的に落語会を開催している蕎麦屋として好き者の間では知られている。 3階の座敷に上がると、その…
昔、長崎にコンプラ醤油というのがあったことを知ったのは井伏鱒二の文章を読んだときだった。 井伏は名前に「鱒」の字を使っているだけに釣が大好きで、釣のことをよく書いているのは有名だ。 でも、『珍品堂主人』という小…
食の思想家たち十七、武者小路實篤 「蕎麦は文化を薬味にして食べるが、うどんは慣習で食べる」、と私は思っている。 それは芭蕉翁が「蕎麦は江戸の水によく合う」と看破した通り、蕎麦が江戸という文化都市で育ったためだろう…