第200話「食材、道具、料理法、食べ方がセットになって」
食の思想家たち十八、伊藤汎先生 「食材と道具と料理法と食べ方がセットになってはじめて、食は定着する」と私の先生である伊藤汎先生(「長浦」当主)に教えられた。 われわれのことだから、当然ながら蕎麦から見ての文明論で…
食の思想家たち十八、伊藤汎先生 「食材と道具と料理法と食べ方がセットになってはじめて、食は定着する」と私の先生である伊藤汎先生(「長浦」当主)に教えられた。 われわれのことだから、当然ながら蕎麦から見ての文明論で…
ここはお江戸日本橋。といっても昭和通りを超えた3丁目、辺りはビジネスビルが犇めいている。その一角に「藪伊豆」がある。定期的に落語会を開催している蕎麦屋として好き者の間では知られている。 3階の座敷に上がると、その…
昔、長崎にコンプラ醤油というのがあったことを知ったのは井伏鱒二の文章を読んだときだった。 井伏は名前に「鱒」の字を使っているだけに釣が大好きで、釣のことをよく書いているのは有名だ。 でも、『珍品堂主人』という小…
食の思想家たち十七、武者小路實篤 「蕎麦は文化を薬味にして食べるが、うどんは慣習で食べる」、と私は思っている。 それは芭蕉翁が「蕎麦は江戸の水によく合う」と看破した通り、蕎麦が江戸という文化都市で育ったためだろう…
大むら・大村庵の祖 半日もかけて探していた物が、諦めかけたころにやっと出てきた。どうせ出てくるのなら、初めに見つかってもよさそうなのに、なぜか最後。安易なテレビドラマのようだが、本当のことだ。 千代田区の図書館で…
スカイツリーと富士山が一望できる鎌ヶ谷市役所の屋上が人気だという。それが現代日本の象徴的景観であるからだろう。 そういえば、昔の江戸っ子も誇りにしている景色があったらしい。日本橋から望む江戸城と、駿河の富士である…
食の思想家たち十六、石田梅岩 過日、テレビを観ていたら、あるタレントが「この辺りは昔からうどん文化圏だ」というようなことを言っておられた。 おっしゃりたいことは「ここはうどん圏であって蕎麦圏ではない」ということ…
☆香で食べる 知人の小山ゆうなさんが演出する舞台『群盗』を見にいった。ドイツ生まれの小山さんだ、ドイツ文学には馴染みがあるのだろう。 開幕までの間、もらったパンフレットを捲っていると、「香り」という文字に目が止ま…