第608話 大嘗宮にて想う

~ ある小説の完成 ~  蕎麦などの日本食にかかわっていると、結局は『記』『紀』の世界に辿り着く。そこが日本の原点であり、また古代の衣・食・住の宝庫だからである。 その一つが新嘗祭。その年の新穀を神に供えて初めて食べる感…

第607話 わが氏族、千年の流移

~ 父七回忌のお斎にて ~   父の七回忌のため帰郷した。 故郷佐賀市内にある実家はすでに解いて更地にしているため、宿泊はいつも旅館かホテル。今回は近所にあるホテルニューオタニにした。 朝食をとって部屋に戻ろうとしたとき…

第606話 コムラードオブチーズ

日本人はチーズというものを飛鳥時代に初めて知った。そのときの感想が‘醍醐味’であった。しかし、その醍醐味は日本人の舌に合わなかったのか、その後長い間史上には現れなかった。 私もチーズに関心を寄せたのは飛鳥時代のチーズだっ…

第605話 北京・貴州紀行 10

~蕎麦とラーメンの親子関係~  縁あって、跡見学園女子大学のAゼミで「日本の蕎麦は世界一」という話をすることがあった。なかには「ゆで太郎」でアルバイトをしたという人もいらっしゃったためか、あんがい皆さんに蕎麦について興味…

第604話 北京・貴州紀行 9

~なぜ栽培蕎麦は起原地から旅立ったのか?~  「麺類と箸は切っても切れない関係にある」と言ったのは安藤百福だ。 だから私も箸に注視しているが、そんなことから私が「箸や橋に関心がある」と言うと、たいていの人が「ダジャレです…

第603話 北京・貴州紀行8

~ 天壇の創造 ~ 中国・北京の象徴といえば、天壇と紫禁城(故宮)である。 というわけで、天壇と紫禁城の絵を描いてみた。もちろん出来栄えは拙稚であるが、描いている時間というのはいろいろ考えたりして楽しい。たとえば、「天壇…

第602話 北京・貴州紀行7

~ 貴州料理の美味しさについて ~  中国滞在中は、毎日毎食がフルコース的ご馳走の連続であった。そんな中ポッカリ穴が空いたように貴陽市での夕食は自分たちでとることがあった。 私たちはホテルの前にあった「花渓牛肉粉」という…