第678話 カーシャの海

『世界蕎麦文学全集』物語20   俳優の柄本明さん(劇団東京乾電池座長)がTVのある番組でこんなことを言っていた。   子供のころの学芸会の、主役の活躍は別として、脇役のその他大勢もなかな面白い。たとえばある子が自分の番…

第677話 ウラルの白い花

『世界蕎麦文学全集』物語19   トルストイに会った徳富蘆花は、1906年(明治39年)7月22日(旧暦)、帰国するためウラル山の西麓のウフア発の汽車に乗った。蘆花は窓の外の流れる景色の中に翁菊に似た白花を見て、こんな歌…

第673話 種を播く人

『世界蕎麦文学全集』物語15  だいぶ前にある店で《ガレット》を頂いたとき、「玉子とハムとグリュイエールチーズを使うのが正統派だ」と教えられたことがあった。そのときは「ほ~、そうなのか」と素直に聞いていた。   何年かし…

第672話 蕎麦の花咲く頃

『世界蕎麦文学全集』物語14  中国山東省の「蕎麦むすめ」は海を越えて、朝鮮半島へ渡った。と思えるような小説を20世紀の韓国の作家李孝石が書いている。  それが李の故郷の平昌郡蓬坪を舞台にした小説『蕎麦の花咲く頃』(19…

第671話 白い妖精♪

『世界蕎麦文学全集』物語13  670話の白居易の詩に続くのが、温庭筠(812?~870?)の《処士盧岵山居》だ。    西溪問樵客   遥識主人家  古樹老連石  急泉清露沙    千峰随雨暗  一径入雲斜  日暮鳥飛…