第880話 和服で蕎麦を
平成六年一月、江戸ソバリエ倶楽部の新年会が日本橋で開かれた。 岸間健貪さん(江戸ソバリエ)の「蕎麦猪口」の話があった後、参加者64名の懇親会となった。 多くのソバリエさんたちとお話しているなかで、「奥」さんが「最近…
平成六年一月、江戸ソバリエ倶楽部の新年会が日本橋で開かれた。 岸間健貪さん(江戸ソバリエ)の「蕎麦猪口」の話があった後、参加者64名の懇親会となった。 多くのソバリエさんたちとお話しているなかで、「奥」さんが「最近…
味の素食の文化センターの人に誘われて、世界農業遺産のシンポジウムに参加した。 テーマは「未来豊かな食を考えるー里山と海をつなぐ世界農業遺産」。 講演は、佐藤洋一郎先生(ふじのくに地球環境史ミュージアム館長)、阿部健…
四、江戸の蕎麦猪口のこと 蕎麦汁を入れる器を「蕎麦猪口」という。 この「蕎麦猪口」という字の、「蕎麦」は日本の言葉であり日本の字である。しかし「猪口」の方は朝鮮語のChongqing(鍾甌)の音「チョク」を日本の漢字…
友人の山本三紀先生が講演される「おいしさセミナー」に参加した。 今日の演者は3名、いずれも女性講師だった。 私は、拙著『小説から読み解く和食文化』や『蕎麦春秋』誌に連載中の「そば文学紀行」を通して、現代の食文学分野…
三、日本橋の伊万里屋五郎兵衛のこと 有田皿山の人々の生き方を山本一力は小説『紅けむり』の中でこう述べている。 「皿山は焼物の町である。窯焼から絵付けまで、その分野の技量に秀でた職人が数多く暮らしていた。住民の数はさほ…
~ 味と香りの研究 ~ 友人の三紀さんのお誘いで「水の官能テスト会」に参加した。 着席すると、いつものように用紙に性別と年齢を記すようになっている。 そして多くの水が用意されたが、詳…
二、有田の中野一族のこと まず肥前国の地図をご覧いただきたい。 江戸時代の鍋島藩は有明海沿岸が領地であり、本藩と、三支藩(蓮池藩=現:佐賀市蓮池、小城藩=現:小城市、鹿島藩=現:鹿島市)と、幾つかの自治領(村田、白…
一、多久の龍造寺家久のこと 「白磁の茶碗や皿小鉢が暗い台所に光を与え、清潔が白色であることを教えた功労は大きい」。 民俗学者柳田国男は『木綿以前の事』でこう述べている。 それまでの日本人は行燈の下で、木椀や陶器など…